2013年11月10日日曜日

マッチ売りで嵐を呼ぶ男

最近は「待ち」の販売形態の企業でも、ダイレクトメールや紹介依頼のほか、
チラシの街頭配布など「攻め」の販売戦術をとるところが増えて来ております。

たとえば、オットリしているように見える銀行でさえも、ボーナス時期には訪問活動や
街頭でのティッシュ配りなどを積極的に展開しています。

数年前のことですが、消費者金融の最大手会社の福岡支店に、大学を出たばかりの

Yという青年が入社しました。

早速、彼も当時盛んに行っていた街頭でのマッチ配りを命ぜられ、
毎日、ラッシュ時には額に汗して頑張ることになりました。

ところが、彼の大きく明るい声と活発なボディ・アクションは、たちまち福岡の中心街、
神の名物になってしまったのです。

多くの人々が”ご苦労さま”とか、”毎日よく頑張っているね”とか声をかけてくれるようになり
やがて、支店長に、”おたくのYさんは若いのに、あの一生懸命さには本当に頭が下がります。
うちの会社に欲しい人材ですよ”というような賞賛の電話が入るようになりました。

そして、遂には東京の本社にまでかかってくるという未曾有のことまで起こりました。

彼は平常もハキハキした好青年ですが、体は小さく、そんなにハンサムでもありません。


しかし彼は、このマッチ配りという仕事を、会社を代表する最重要事であると考え、
”おはようございます”、”いってらっしゃいませ”と大きな声を張り上げながら、
一人でも多くの人に手渡そうと努めたのです。

その姿が、彼を珠玉のように輝やかし同社には素晴らしい「人財」がいるという
イメージを福岡の人々の心に強く焼き付ける結果をもたらしたわけです。

このような街頭宣伝は、不特定多数の人々に見せる「動く看板」であり、

「待ち」の販売企業にとっては、世間一般の人々に強く訴えかける絶好のチャンスです。

もしこのようなチャンスが与えられた場合には、Y君のような積極的な心構えで
企業イメージを高めるようなアクションをとることが大切だと思います。

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