2013年11月7日木曜日

どんな仕事でもお客様のために

東京で由緒ある結婚式場として知られている明治記念館では、大安の日など、
50組近い縁結びをとり行うので、猫の手も借りたいほどの忙しさとのことです。

この明治記念館の奉仕課長さんの随筆に、次のような一節があります。

『ここには、1,515人の明るく、若い娘さんたちが、毎日、人生の最も感激的な瞬間の

お手伝いをしている。娘さんたちの仕事は、披露宴の式場準備をしたり、
飲食物をテーブルに運んだりすることである。
重いお皿を何回も運んだり、お客様に粗相のないよう心配りするので、体力もいるし、
神経も疲れる。
しかし、こんな単純で、疲れる仕事をしていても、みんな明るく楽しそうである。
女たちは、自分の仕事にプライドを持っているからだ。
彼女たちには毎日の単調な仕事だが、お客様にとっては、一生に一度の
最も感激的な瞬間なのである
彼女たちは、お客様に感謝され、そしていつの日か、この式場で、自分自身が
結ばれる日のことを夢見ながら、毎日の仕事に喜びを見つけている。』

さて、わたしたちの中には単調で感激の薄い業務についている人もいます。


特に、お客様に直接接しない仕事についている人ほど、単調さに負け、
プライドも失いがちなものです。

しかし、決して忘れてならないことは、どんな単調な、縁の下の力持ち的な仕事であっても、
その仕事はお客様のためにやっているものだということです。

そして、こちらにとっては多くの仕事の一つに過ぎなくても、お客様にとっては、
一生に一度の感激のシーンに関わり合っているかも知れないということです。

たとえば、レストランの厨房で皿洗いばかりしていても、その皿を使って食事をした
一家の団欒や恋人達の幸せなどに、思いを致すことが必要です。

自分はミジメだと思えば、その瞬間に不幸のドン底に落ちてしまいます。

明治記念館の彼女たちも、お客様の立場に立って一生に一度の感激を共に喜び、
共にかみしめようとしています。

下積みの草履取りでも、どうせやるなら日本一の草履取りになってやろうと努力した、
木下藤吉郎の精神で仕事に打ち込んでみることです。

そんな、姿勢で生きて行けば、必ず幸せを招き寄せることができると思います。


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