2014年7月17日木曜日

100アプリ開発…アップルとIBM提携

米アップルと米IBMは15日、企業向けの携帯端末分野で提携すると発表した。IT業界で代表的存在の両社はかつてパソコン事業でライバル関係にあったが、アップルの得意の携帯端末とIBMの顧客基盤を生かし、法人向け事業でライバルのマイクロソフトに対抗する狙いだ。

 アップルとIBMは、小売りや健康福祉、金融などの業界向けに100を超えるアプリを開発。今秋からアップルのスマートフォン「iPhone(アイ フォーン)」やタブレットの「iPad(アイパッド)」で利用できるようにする。IBMは分厚い法人顧客の基盤を生かして、アイフォーンなどの販売を促進 する。

 2社は約30年前にパソコン分野でライバル関係にあり、アップルは同社の代表的なテレビCMでIBMをやゆしたこともあった。しかし、IBMは2005 年にパソコン部門を中国レノボグループに売却するなど、法人向けのソフトやサービス提供に注力。アップルはアイフォーンなど、主に個人向けに携帯端末の販 売を急速に伸ばしており、互いにビジネスモデルが変化している。

 IBMの法人顧客からは携帯端末を生かしたサービスへの需要が高まっている一方で、アップルは法人向けのビジネス拡大が期待できることから相乗効果が見込まれ、今回の提携が実現した。法人向けソフトの販売などで存在感を発揮するマイクロソフトに対抗する構えだ。

 アップルのクック最高経営責任者(CEO)は、米メディアのインタビューで今回の提携について、「かつて私たちはライバルだったが、現在ではこれほど補完的な企業があるとは思えない」と意義を強調した。


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