2014年8月21日木曜日

スマホで“住”を暮らしやすく――フリービットとエイブルが協業して「エイブル“PandA”」を販売

「スマホが変えるスマイ(住まい)」をテーマに戦略的業務提携を発表したフリービットとエイブル。
通信×不動産という組み合わせがユーザーに何をもたらす のだろうか。
エイブルTGRoom原宿店 MAISON ABLEで開催された共同発表会で、フリービットの石田宏樹社長とエイブルの梁瀬泰孝社長がその狙いを語った。


●まずは“衣食住”から固めていく

 フリービットはこれまで、Androidスマートフォン「PandA」を「オンライン」、直営店の「ATELIER」、移動式店舗の「STAND freebit」、「テレビショッピング」と販路を広げてきた。これに次ぐ第5の販売方法として提示したのは「freebit mobile パートナープログラム」だ。

 パートナープログラムとは、企業や学校などがPandAのソフトウェアをカスタマイズして各エンドユーザー向けにカスタマイズされたオリジナルスマート フォンを提供できるもの。パートナー企業は各ユーザーに応じたサービスを提供できるメリットがあるほか、オリジナルスマホカバーも作成可能。フリービット にとっては、自社ブランドの認知度向上を図るとともに、直営店やテレビCMだけでは得られなかった新たな顧客を取り込めるメリットがある。ユーザーは、フ リービットと通信サービス契約を行い、パートナー企業とコンテンツサービス契約を結ぶ形になる。

 パートナー企業は流通、サービスなどさまざまあるが、フリービットは不動産・建設関連のエイブルと最初に手を組むことになった。石田氏はその理由を「ま ずは“衣食住”という人間の生活にとって不可欠なことに関する業者から始めようと思った。ほかの企業からも申し出はいくつか来ているが、フリービットブラ ンドを育てていくことの重要性も理解してくれた」と説明した。

●エイブルの入居者向けに最適化した「PandA」スマホを提供

 空室対策として物件への通信インフラ整備を実施しているエイブルは、今後は「ライフコストの見直し」と「暮らしに役立つサービス・情報の提供」を通して 入居者をサポートしていく。エイブルによると、エイブル向けにカスタマイズされた「エイブル“PandA”」を導入すると、1世帯(3人)当たりの1カ月 の通信費は1万5789円ほど節約できるという。

 暮らしに役立つサービスとして、エイブル“PandA”には3つの無料アプリがプリインストールされている。それは、「Smafa(スマファ)」「エイブル コンシェルジュ」「お友達紹介」の3つだ。

 Smafaは、エイブルの会員制優待サービスで、映画館の割引チケットや飲食店のクーポン、飛行機、宿代を特別価格で提供するなどの特典を受けられる。 登録料と年会費は無料。エイブル コンシェルジュは、水回りのトラブルや夜間で急患が出たときの医療機関のあっせんなど、緊急時の相談窓口だ。お友達紹介では、友人がエイブルを介して部屋 を契約するとプレゼントを受け取れる。

 エイブル“PandA”は、TGRoom原宿店 MAISON ABLEを旗艦店とし、まずはエイブル直営店10店舗(東京、神奈川、千葉、埼玉、愛知、京都、大阪)で販売される。梁瀬氏は「まずは直営店10店舗で 1000台を売り切ることを目指す。9月末までには端末を販売する」と抱負を語った。最終的には全国で400を超える直営店での販売を目指す。端末にはメ ゾンエイブル柄のスマホカバーが付属するほか、チンタイガーのスマホカバーも別途購入できる。エイブルを介して部屋を借りなくてもスマホを購入することは 可能なほか、契約期間内に引っ越しをしても引き続き各種コンテンツは期間満了時まで使用できる。

 フリービットと協業する理由について、梁瀬氏は「垂直統合経営でこれだけのクオリティの端末を作り、なおかつブランドコンセプトがしっかりしている。提供している端末が1つだけというのも魅力」と語った。

 フリービットはエイブルとの協業を皮切りに、ほかの企業とのパートナーシップも強化していく方針だ。

LINEの自作スタンプ、上位は3カ月で1000万円以上の収入

LINEは8月20日、ユーザーが「LINE」の自作スタンプを販売できるプラットフォーム「LINE Creators Market」 の最新実績を発表した。サービスを開始した5月8日~8月7日の約3カ月で、上位10位のスタンプ平均販売額は2230万円に及ぶという。このうちの約5 割がクリエイターに支払われる。

 4月17日よりクリエイターとスタンプの登録受付を開始し、8月7日までの約3カ月半で、登録クリエイター数は14万9000人、登録スタンプ数は3万 セットを突破している。また、参加しているクリエイターの国籍は累計世界124カ国におよび、国内のみならず世界中のクリエイターが参加しているという。

 5月8日より販売を開始したクリエイター自作スタンプの販売総額は12億3000万円、購入されたスタンプ総数は1241万セットとなっている。また、 8月19日時点で販売中のスタンプは1万セットを超えているそうだ。販売金額上位のスタンプ平均販売額は、売上10位までの平均が2230万円、30位ま でが1290万円、100位までが650万円、200位までが410万円となっている。

 また、スタンプ1セットあたりの販売額比率では、8月7日時点で販売中のスタンプのうち55.5%が販売額1万円以上となるなど、販売額上位のスタンプ 以外も広く購入されているという。クリエイターは、分配された金額から源泉所得税や振込手数料などを差し引いた約5割の金額を受け取ることができる。な お、クリエイターや購入者の国により適用される税率は異なる。

 同社によれば、8月19日時点でLINEのプラットフォーム上で提供しているLINEスタンプの総数は、1万1351セット(内訳:公式スタンプ 1155セット、クリエイターズスタンプ 1万196セット)で、1日あたりのLINEスタンプ送受信回数は18億回以上に及ぶという。


ネットで少額の非上場株発行=来春、新型クラウド金融

企業や個人事業主がインターネットを通じ、一般の人から少額資金を集める「クラウドファンディング」で、金融庁は株式発行による調達を来春にも解禁する。
非上場の零細企業などが金融機関からの融資などに頼らず、事業資金を得ることに道が開かれる。取引所に上場する場合に比べて情報公開を大幅に簡略にする代 わりに、1人当たりの投資額を50万円以下、株式の募集総額を1億円未満に設定した。

今回の解禁について、政府はベンチャー企業の活性化をその狙いに掲げる。
ただ市場関係者は、調達が1億円未満にとどまるだけに、調達側、投資家双方が、近い将来の株式公開を視野に入れた事業拡大や、大きな投資収益を期待する金融分野にはならないとみている。

2014年8月6日水曜日

ネットの過激な「度胸試し」、死傷事故相次ぎ物議


米国などで最近、インターネット上で動画を公開するために、自分の体に火をつけたり氷水を浴びたりといった過激な「度胸試し」を試みた人々が死傷する事故が相次いでおり、ネット時代が生み出した愚かな行為だとあきれる声が上がっている。

  米国では先週末、10代の少年が消毒用アルコールを自分にかけ火をつけて2度のやけどを負い、病院で治療を受けていると報じられた。この行為の目的は 「ファイアー・チャレンジ」と呼ばれる危険な度胸試しに挑戦した動画をユーチューブ(YouTube)やフェイスブック(Facebook)に投稿するこ とだったという。

 ツイッター(Twitter)では、ハッシュタグ「#firechallenge」を付けたツイートで、若い男性がバスタブで自分に火をつけた後、必死になって火を消したり燃え上がるズボンを脱ごうとしたりしている動画が投稿されている。

 あるユーザーは同じハッシュタグで「人間はどんどんばかになっているのか、そう思っているのは自分だけか」と、皮肉を込めてツイートした。この少年の愚かな行為により、オンライン上では活発な議論が行われ、ネット時代の自然淘汰かもしれないとの声まで上がった。

 またドイツのメディアは先週、フェイスブックではやっている「冷水チャレンジ」に参加していた男性が、掘削機の下敷きになって死亡したと報じた。男性グ ループに浴びせるための数千リットル分の水が入れられた大きなスコップを高く持ち上げらていた掘削機が転倒し、うち1人が死亡、5人が負傷したという。

 この「冷水チャレンジ」ではこれ以前にも複数の死者が出ているとされている。

米グーグル、児童ポルノ所持の利用者を通報

米IT大手グーグル(Google)が、児童ポルノを所持していたユーザーを米テキサス(Texas)州の警察に通報していたことが明らかになった。


  テキサス州ヒューストン(Houston)の飲食店従業員ジョン・ヘンリー・スキラーン(John Henry Skillern)容疑者は7月31日、ワシントン(Washington D.C.)郊外に拠点を置く全米失踪・被搾取児童センター(National Center for Missing and Exploited Children、NCMEC)を通じてグーグルから警察へ提供されたユーザー情報に基づき逮捕された。

 世界のインターネットサービスを先導するグーグルやその競合他社が、よりきめ細かい広告提供を行うためにユーザーのオンライン行動を追跡していることは 周知の事実だが、今回の事例は、グーグルが自社ユーザーの行動に関する情報を法執行機関にどの程度提供しているのかについての懸念を呼んでいる。

 だがグーグルの広報担当は4日、AFPのメール取材に対し「残念なことにすべてのインターネット企業は児童性的虐待に対処する必要がある。ゆえにグーグ ルでは(グーグル)検索やGメール(Gmail)を含む弊社サービスから違法画像を積極的に削除しており、虐待事例に関しては速やかにNCMECに報告し ている」と回答し、自社の方針の正当性を主張した。

 なお、世界で4億人以上が利用するグーグルのメールサービス、Gメールでは「プログラムポリシー」と称する利用規約の中で「児童の性的虐待画像に対して断固とした措置」をとる方針を掲げている。

 NCMECでは、オンライン上で児童性的虐待が疑われる人物の情報をネットサービス事業者から警察に仲介する「サイバーティップライン (CyberTipline)」という通報受付窓口を運営している。AFPのメール取材に応じたNCMECは、連邦法ではインターネットサービス事業者に 対し、児童ポルノが疑われる場合は同窓口への通報が義務付けられていると述べた。

 今回の件を最初に報道したヒューストンの地元テレビ局KHOUは4日、自局ウェブサイトで、スキラーン容疑者が20年前に8歳の少年への性的暴行で有罪 判決を受け、性犯罪者として当局に登録されていると報じた。家宅捜索を行った捜査班は、本人の携帯電話とタブレット型端末から児童ポルノ画像を発見した 他、携帯電話からはスキラーン容疑者が調理係として勤務しているファミリーレストラン「デニーズ(Denny’s)」を訪れた子どもたちの動画が見つかっ たという。

Uber、黒塗りハイヤーに加えてタクシー配車も--エリアは東京全域へ

スマートフォンアプリから黒塗りのハイヤーを呼べるサービス「Uber」を提供するUber Japanは、アプリ内で新たに「タクシー」を呼べるサービスを8月5日16時から提供することを発表した。ハイヤーは引き続き渋谷や六本木などの都心エ リアでしか利用できないが、タクシーについては各タクシー会社と連携することで、東京都内であればどこでも呼べるようになる。

 従来のハイヤーを配車する「UberBLACK」に加えて、新たに提供するのはタクシーを配車する「uberTAXI」と、ハイグレードタクシーを配車 する「uberTAXILUX」の2種類。uberTAXIはアジア地域で初、uberTAXILUXは世界初のサービスになるという。

 タクシーは、運転手がUberの専用アプリをオンラインにした場合のみアプリで呼び出せる。これにあわせて、Uber Japanでは連携するすべてのタクシー会社の運転手にアプリをインストールしたiPad miniと、予約用のフィーチャーフォンを配布したという。

 uberTAXIの料金は、通常のタクシーのメーター料金に各社の迎車料が加わった金額となる。uberTAXILUXは、トヨタクラウンロイヤルシ リーズやBMW 7シリーズなどハイグレードなタクシーが利用でき、メーター料金と迎車料に加えて追加料金として一律500円がかかる。降車後は、ハイヤーと同様に登録し たクレジットカードに請求がいくため財布は不要。その後、領収書がメールで届く。

 ハイヤーであればUberの独自性を保てるが、タクシー配車アプリはすでにタクシー会社各社が提供している。例えば、日本交通が2011年12月より提 供している「全国タクシー配車」アプリは120万ダウンロードを超え、売上は40億円を超えているという。こうしたアプリとどのように差別化するのか。

 この点について、Uber Japan執行役員 社長の?橋正巳氏は、リアルタイムに到着までの時間や車の位置が確認できること、ドライバーへの連絡、割り勘機能などによって優位性は保てると説明する。 また、東京のタクシーの乗車率は43%であり空車の時間も多いことから、パートナーにとっても新たな選択肢になるとの見方を示した。

 Uberは現在42カ国、158都市で提供されているという。日本では2013年11月から試験的に提供し、3月に正式にサービスを開始した。ただし、 実績や提携するタクシー会社は非公開としている。またサービス開始から半年も経っていないが、初代社長を務めた塩濱剛治氏はサービス立ち上げの役目を終え たとして退任。元ソニーの?橋氏が7月に新社長に就任した。

2014年8月5日火曜日

エクストリーム・スポーツの空撮にも? 無人機「ドローン」の宅配以外の可能性は

ネット通販大手の米アマゾンが、いよいよ本格的に無人機のビジネス活用に乗り出します。7月に、配送に使う小型無人機の屋外試験飛行を米連邦航空局(FAA)に申請したと報じられています。

 米国では、これまで軍や警察が中心であった無人機の利用を民間にも拡大しようという動きが活発になっています。すでにFAAは、アラスカにある油田設備 の監視に無人機を使うことを認めており、アマゾンの申請もこうした民間開放の流れに沿ったものといえます。FAAは市街地など危険性の高い地域での認可に 対しては慎重姿勢といわれています。アマゾンが目論見通りにサービスを開始できるのか分かりませんが、今後、こうした申請が増えてくることは間違いないで しょう。

 アマゾンが考えているのは、顧客の注文から30分以内に無人機で商品を届けるという斬新なサービスです。当初は富裕層やパーティ会場向けなど、高い配送料を気にしない利用者がターゲットになると考えられていますが、いずれは一般的な利用につなげたい意向です。

 無人機は空間を飛行できるというのが最大の特徴ですから、基本的にはアマゾンのような宅配業務、あるいは各種の監視業務への利用が想定されています。しかし、民間用に無人機を本格的に開放した場合には、これ以外にも様々な用途が開拓されると考えられています。

 レジャー用途として注目されているのが、スポーツの空撮サービスです。スノーボードやフリースタイルBMXなど、いわゆるエクストリーム・スポーツの競 技者を、無人機を使って空から撮影するというものです。無人機を使えば特殊なアングルからの撮影ができますから、アマチュアでもプロ競技者のようなカッコ イイ写真を撮影することが可能となります。

 すでに農業分野では農薬散布など、無人機の導入は進んでいますが、画像解析の機能を付け加えることで、よりきめ細かな作付状況の確認ができるようになる でしょう。また不動産の分野では、物件の確認用などに大きなニーズがあるはずです。米国ではジャーナリズムの世界に無人機を活用しようという動きも見られ ます。

 こうした無人機の普及で気になるのはやはり安全性とプライバシーの問題です。フロリダでは、無人機が旅客機とニアミスするという事件が発生しています し、軍用の話ではありますが、米軍はこれまで400件以上にのぼる無人機の墜落事故を起こしています。一方で、人工知能を使った無人機の自動操縦技術も急 速に進歩しているといわれています。グーグルのようなネット系インフラ企業が、無人機の管制や制御のサービスを提供してくるかもしれません。しかしなが ら、プライバシーの問題はこうした技術では解決できないものです。このあたりについては国民的な合意形成のプロセスが必要となるでしょう。

米マイクロソフト、サムスン提訴=アンドロイドの特許めぐり

米マイクロソフト(MS)は1日、韓国サムスン電子が、米グーグルの携帯端末用基本ソフト(OS)「アンドロイド」で採用されているMSの特許に対する使用料の支払いを拒否したとして、ニューヨークの連邦地裁に提訴した。
 MSなどによると、両社は2011年、携帯端末分野で特許の相互利用契約を締結。サムスンはアンドロイドに関する特許使用料を支払うことに合意した。し かし、サムスンは、MSがフィンランド通信機器大手ノキアの携帯端末事業を買収したことにより、両社の特許契約は無効となったと主張。昨年9月に買収計画 が発表された後、特許使用料の支払いを拒否したという。

固まるパソコン、瞬時に預金失う恐れ…不正アクセスの罠

「それはウイルスです」。大阪市内の自営業の40代女性は、銀行員の言葉に耳を疑った。パソコン(PC)にはウイルス対策ソフトを入れていたはず。なの に、口座を確認すると見知らぬ女性名義の口座に196万円が振り込まれていた。個人情報を盗まれ、ネットバンキングに不正アクセスされたのだった。

 6月11日朝。都市銀行のネットバンキングのサイトを開いた。「振込」を選ぶと、「誕生日」と「銀行から送られてきた乱数表」の数字を入力するよう求める画面が現れた。

 「いつもと違う」。そう思ったが、PCにはウイルス対策ソフトが入れてある。「きっと不正アクセス対策でシステムが変わったんだ」と考え、求められた事項を入力した。

 すると画面に「ただいま読み込み中です」とのメッセージが出現し、操作できなくなった。女性の口座から別の口座に不正送金されたのだった。

 すぐさま銀行に連絡したため、不正送金先の口座を凍結でき、預金は戻った。だが、大阪府警が行った自分のPCの解析結果に驚いた。ウイルスだらけで、ウイルス対策ソフトが見当たらなかったからだ。

 対策ソフト自体を消去するウイルスに感染した疑いがある。機械に不慣れで、セキュリティー対策は夫任せ、アップデートは「設定が変わってしまうかも」と怠りがちだった。ウイルスが入り込む隙があった。

 不正アクセスの標的は現金に限らない。仮想通貨ビットコインの取引所「マウントゴックス」(東京)が破綻した問題。同社は「不正アクセスでビットコインが引き出された」と主張し、警視庁は約16億円相当が不正に引き出されたとみて、本格捜査を始めた。

 岐阜、兵庫両県警が昨年12月、通販サイト「楽天市場」に不正アクセスしたとして中国人2人を逮捕した事件では、買い物で得られるポイントが狙われた。

 スマートフォンのゲーム「パズル&ドラゴンズ」では、「名人」の男性のIDを乗っ取った容疑で今年2月に大阪府警に書類送検された高校生2人は、「高いレベルで遊びたかった」と供述した。

アップルがASUSに負けた! タブレット市場でシェア逆転劇発生

タブレット端末が普及するなか、国内の主要量販店におけるPOSデータを集計するBCNの調査では、「Nexus 7」「MeMO Pad」などを擁するASUSが、アップルのシェアを逆転して首位に立ったことが明らかになった。


●上半期首位のASUSと2位のアップルがシェア突出

 BCNが発表した2014年上期(2014年1~6月)のタブレットのメーカー別シェアでは、ASUSが38.9%と首位に立ち、アップルをシェアで逆転した。2位アップルのシェアも36.3%で、この2社が突出している。

 前年同時期には49.7%とほぼ5割のシェアだったアップルは、今回13.4%もシェアを落としたことになる。今回トップとなったASUSの前年同時期 のシェアは30.9%。2社のシェア合計は、2013年のほうが2014年より5.4%多かったわけで、多少、シェアが各社に分散したと考えられる。

 それでも3位は大きく離れてレノボ・ジャパンの6.2%、4位はNECパーソナルコンピュータの2.6%、5位はソニーの2.6%と、3位以下は1桁台のシェアにとどまっているのが分かる。

スマートフォンでご覧のかたはこちら(表を画像表示)

 同時期の月別シェア推移を見ても、この2社の動きは突出。2014年1月、3月、4月、5月はASUSが、残る2月、6月はアップルが首位を獲得してい る。また7月についても、7月21日までの3週間では、ASUSの38.9%に対して、アップルが34.2%で、やはり2社に集中している。

 特にASUSが高いシェアを獲得したのは、幅広い製品ラインアップがその要因の1つ。GoogleのAndroid 7インチタブレット「Nexus 7」や、Windows PCとの2イン1タイプで4万円台後半のタブレット「TransBook」、Windows搭載で5万円前後のタブレット「VivoTab Note」、軽くて価格も2万円前後とコスパの良いAndroidタブレット「MeMO Pad」、3万円台前半で通話もできるファブレット「Fone Pad」といった豊富な品ぞろえが、ユーザーの選択肢を増やした。今回のシェア首位は、これら全ラインアップのシェアを集約したものなのだ。

●約1万円安くなったNexus 7がコスパで売れた

 幅広い製品ラインナップを持つことは、量販店側の販売施策にあわせた製品提案が行いやすいといったことにもつながっている。それを示すのが、機種別シェアで2位と4位に入っているNexus 7の存在だ。


 機種別シェアでは第2位に、2年前に発売された「Nexus 7」(16GB・32GBモデル/売価格1万5000円前後~2万円前後)が13.7%で入っており、その次に4位の「Nexus 7」の2013年モデル(16GB・32GBモデル/実売価格2万円前後~3万5000円前後)の7.5%。Nexus 7の2013年モデルは当初3万円前後~4万円前後だったものが平均単価で1万円程度安くなっており、量販店側でもコストパフォーマンスの高さを生かした 販売促進企画を打ち出しやすいといった側面がある。

 幅広いラインアップによって、用途や価格帯に合わせた販売提案がしやすいという点が、ASUSノシェアの引き上げにつながっていると言えるだろう。

●Windowsタブレットが売れるも、アップルは安定したシェアを確保

 一方、アップルは、30%台半ばで安定したシェアを維持しつづけるのが特徴だ。つまり量販店店頭においては、3台に1台以上はアップルという状況が続いていることになる。

 2014年3月は、BCNが調査を開始以来、過去最高のタブレットの販売台数となったが、その中でアップルは35.3%のシェアを維持。4月9日の Windows XPのサポート終了に伴う買い替え需要がピークに達したタイミングで、Windows8.1を搭載したタブレットのシェアが若干上昇するといった動きも見 られたが、それでもアップルは存在感を発揮しつづけたわけだ。

●2年前の初代iPad miniもいまだに売れている

 また、機種別ランキングでは、2012年発売の初代「iPad mini」(実売価格2万9800円)が6.9%と高いシェアを獲得している点も注目だ。1機種で6.9%のシェアというのは、実はメーカー別3位のレノ ボ・ジャパンの6.2%さえも上回る実績。これは初代iPad miniが、16GB版だけが継続モデルとして残され、その価格が3万円を切る設定でiPadの入門モデルとして適していることも影響しているだろう。機 種別首位の「iPad Air」(16GB~128GBモデル、実売価格4万8800円~9万1800円)の16.0%、3位の第2世代「iPad mini」(16GB~128GBモデル、実売価格3万8800円~8万1800円)の11.5%に加え、低価格帯をカバーする重要な役割を、初代 iPad miniが担っているともいえる。

 なお、BCNの集計では、アップルストアやキャリア系の販売店が含まれていない。これらを加えると、iPadのシェアがもう少し上振れする可能性がありそうだ。

 そのほかのメーカーでは、NECパーソナルコンピュータのシェアが上昇傾向にあるのが目立つ。2014年1月には2.9%のシェアだったものが、 2014年6月には6.0%に上昇。2倍にシェアを増やし、3位へと浮上した。NEC・レノボグループとしては10%台のシェアを獲得している。

 NECパーソナルコンピュータではこの伸びを、「地方都市でのシェアが高い。操作説明をはじめとして使えるまでサポートする体制が評価されている」と分析している。

●Surfaceが加われば、Windowsタブレットのシェアは20%台へ

 一方、OS別のシェアを見てみると、2014年上期はAndroidが46.0%のシェアを獲得。次いでアップルが38.0%となっている。これに対して、Windows 8.1%とWindows 8は合計で15.7%となっている。

 Windowsタブレットは今年1月以降、15%台で推移しているものの、なかなかそれ以上にはシェアが高まらない。6月には14.2%と今年に入って 初めて15%を割り込んだ。ただ、このなかには「Surface」が含まれていないことも考慮する必要があり、量販店などの声を聞くと、Surfaceが 加われば20%台に到達するのは間違いなさそうなのだ。

●米国から遅れを取る日本のタブレット普及率

 またタブレットの販売台数の成長率こそ鈍化しつつあるが、それでも徐々に拡大傾向にあるのは確かだ。

 BCNによれば、初代iPadが発売となった2010年5月の販売台数を1.00とすると、2014年3月の販売台数は10.21と10倍規模に拡大。 2014年6月の販売台数は、前年同月比26.2%増に達している。さらに7月17日に発売となった「Surface Pro 3」は発売初日で初期ロット分を完売。さらに今後もタブレットの新製品が各社から投入される見込みであり、販売に弾みがつく可能性もある。

 だが、日本におけるタブレットの普及は、米国に比べても遅れており、それが個人および企業の生産性の差につながるとの指摘もある。NECパーソナルコン ピュータの試算によると、米国でのタブレット普及率は42%だが、日本はわずか18%だ。日本での普及率を考えれば、まだ成長が鈍化するには、早すぎるだ ろう。継続的な成長を続けるには、タブレット利用の効果や利便性をもっと積極的に訴求する必要があるのではないだろうか。